2017年1月13日金曜日

フォトレポート:シリア・アラブ海軍

著 Stijn Mitzer と Joost Oliemans (編訳:ぐう・たらお)

シリア・アラブ海軍はシリア内戦で重要な役割を果たしていないことから、シリア軍の中では疑いも無く最も知られない軍種である。
しかし、シリア海軍は世界中の他の海軍では既にかなり前に引退している艦船を興味深い組み合わせで運用している。
このフォトレポートは、2012年に実施された演習に参加した、さまざまなシリア海軍の艦船及び部隊を表している。
この演習はシリアが無視できない存在であることを「外の世界」へ見せ付けることを目的とし、全シリア軍種が参加した。

シリア海軍のペチャIII級フリゲートは2隻が現在も運用中である。
ペチャIII級はシリア海軍の中では最大の戦闘能力を備えた艦ではあるが、対潜用に特化して設計されたものだ。
その結果として、この艦の潜水艦以外に対する能力はわずかである。
これはイスラエル海軍が新型潜水艦を導入したことによって悪化しており、すでにこれらの艦は本来の役割を果たすことには役に立たない。
両艦は依然として正式に運用されてはいるものの、共にほとんどの時間をタルトゥース港の埠頭で朽ち果てながら過ごしている。


現在では事実上、解体されたシリア海軍歩兵の兵士たちが練習艦「アル=アサド」の前にいる状況が見える。
この艦は将来の海軍の人材を訓練することと、シリア海軍歩兵のための揚陸艦として行動するという二つの役割を有している。
彼ら(海軍歩兵)は海に降りて、ディンギーで海岸へと向かう。 






シリア・アラブ空軍のKa-28 が海軍歩兵たちの上空を低空飛行している。
シリア空軍では、老朽化したKa-25を置き換えるため、80年代後半に4機のKa-28が導入された。
少なくともこのうちの2機は、シリア内戦の開始直前にウクライナでオーバーホールされた。
2015年9月に、フメイミムに派遣されたロシア空軍部隊へ道を明けるために新ヘリポートへ配置転換される前までは、全4機がフメイミム/バースィル・アル=アサド国際空港を拠点としていた。



SPU-35Vシステムの発射機から発射される4K44「リドゥート」地対艦ミサイル。
シリアは現代的なK-300P「バスチオン-P」を含む沿岸防衛システムを運用している。
これらのシステム群は、過去数十年間は新規導入がなかったものの、現在ではシリア海軍で最も現代的なシステムを象徴している。




オーサ級ミサイル艇は依然としてシリア海軍の中核であることを象徴している。
北朝鮮海軍と共に、シリアはオーサI級ミサイル艇を運用する残りわずかの国である。
下の画像の船はより先進的なオーサII級であるが、オーサI級に装備されたP-15用の箱形発射機と対比すると、前者は管状の発射機であるから、オーサI級と見分けることができる。





直立不動の姿勢をとるシリア海軍将兵。
当然のことながら、海軍将兵の平均年齢は、シリア軍の他の軍種に比べて非常に高い。
この年齢の格差は、内戦が始まって以来、徴兵がほぼ独占的にシリア陸軍と国防軍(NDF:シリア政権の民兵組織)に集中していることで、更に大きくなる可能性がある。


近年におけるシリア海軍への装備の追加として、2006年に6隻のイラン製TIR-II(IPS-18)級ミサイル艇が配備された。
北朝鮮の設計に基づいたこれらのミサイル艇は、2発のC-802(またはヌールという名前のイラン製コピー)対艦ミサイルを装備することができ、通常はラタキアの北に位置するミナト・アル=バイダ海軍基地で運用されている。


このフォトレポートは、今年後半に予定されるシリア海軍の歴史、装備一覧及び現状を扱う記事へと続く(注:2017年現在で未執筆であるが、執筆の予定はあるとのこと)。










※ この編訳元の記事は、2016年8月に投稿されたものです。
   当記事は意訳などにより、本来のものと意味や言い回しが大きく異なる箇所があります。
   正確な表現などについては、元記事をご一読願います。

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